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~独り言日記~
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今日は論文とかそういうのは読んでいない
まだまだ専門的なのは読みづらい
特に免疫でリンパ球が関わってくるとジャーナルとかCD系とかたくさん書いてあってほんと読みづらい。一度目を通していただければ分かると思うけど。まー読みづらいとばっか言っててもしょうがないので、もう少し免疫関連の特にCD抗原とT,B,NKとかそこら辺の話がしっかり理解できたら読みたいと思いますが。しかし、医学生にとっても免疫は難しいってのがよく分かる。とにかく、サイトカインを始めとして”作用の多様性””作用の重複性”が専門書になるにつれ如実に記載されていて、おそらく~とか~だと考えられている。とかそんな記述ばっかで覚えにくい。まぁ、どんな学問でも、というか生物系ならそんなもんな気がしないでもないけど。勉強すればするほど、どの科目でも不確かなことは多いって思えるね。
で、そんな今日は生殖免疫に関係した話。ある意味生殖(妊娠)って臓器移植と似ている気がする。だって胎児は父親の遺伝子を含んでいるわけだから、非自己のHLAを発現しているんだからね。とはいえ移植関係に比べて妊娠ではその免疫関係の機構がよく理解されている・・・ほうだと思う。まだ移植については詳しくやってないから知らないけど。胎児がどうたらこうたらとか言う前に、精子が子宮(もっと言えば膣内)に侵入した時点で排除されるもんだと思ってた。実際一部の人ではそうなんだけど、そんなところでももてない男(精子)は排除されるのね。うん。
どうして胎児が母体から排除されないのかっていうと、簡単に言っちゃえば免疫系が抑制されているからなんですよ。その方法としてはまず、胎児の血液と母体が接している栄養膜細胞や合胞体栄養膜細胞にはHLAが発現されていないってことがあります。もちろんクラスⅡのほうです。クラスⅠの方は特殊な型が発現してます。というよりクラスⅠが発現してるのは栄養膜細胞のうち非絨毛部や子宮壁の細胞で、それもHLA-Gというほとんど個体差のないHLAです。よって胎児の細胞というか抗原がなんであれ、母体に提示されないので免疫が生じない・・・と言いたいところですが、胎児のリンパ球の母体への移行や出産時に胎児の血液が母体に移行することが知られているし、実際母体の血清には夫のHLAに対する抗体があります。実はこの、胎盤(栄養膜細胞)でのHLAの非表出と、母体血清での夫HLA感作というのが非常に重要なわけでありまして、これによってCTLなど特異的傷害を行う細胞は働かずに、抗体が産生されるという現象が起きます。どういうことかと言うと、例えば栄養膜細胞付近の胎盤(胎児)生着に関係した細胞(夫HLA発現)などに対しても抗体による遮断反応(遮断抗体)によってCTLが働かないようにする、と。抗体ってのはそれだけでは異物破壊にはつながりません。オプソニン化、中和、補体活性が役割です。じゃあCTLじゃあなくて補体とかが働いちゃうってことになりそうですが、こういうものに対しても抑制機構が働いています。もともとHLA抗原の表出が少ないということもありますし、CD55(DAF=補体崩壊促進因子)などが強力に発現していることとかが大きいです。
先に母体での免疫抑制と書きましたが、妊娠時の胎児由来のAFPとか妊娠蛋白、絨毛ゴナドトロピン、TGF-βなどによる免疫抑制が行われています。基本、血清濃度も上がると思うけど、特に胎盤などの局所で増加傾向があります。あと、これに付随して、免疫抑制細胞としてCD8+Ts細胞やMφにPSGなどが結合することによって放出されるTGF-βやキヌレインなどなど・・・があります。
ともかくも、こういった①HLA表出の減少②免疫抑制物質の放出③遮断抗体④免疫抑制細胞によって妊娠が成り立つわけでございます。
もちろん、かといって妊娠は上手くいくことばかりではありません。原発性習慣性流産など、流産の一部ではHLA抗原の類似の程度が問題になることがあるそうです。ここが免疫学の、そして人体のミソといえる部分で、なんとHLAの似ている女性と男性の間の妊娠の時ほど、つまりHLAの一致性が高いほど習慣性流産が生じやすいのです!!・・・って、HLAが似ているってなんのこっちゃ、という話になるわけですが、まぁいうまでもなく、親、兄弟ですね、これは。つまり近親的な妊娠現象に対して流産(死産)しやすいというのは免疫学的に正しいということなんですね。なんでかっていうと、HLAが自己と似ていると胎児(夫)HLAに対する抗体が産生されずに、遮断抗体による作用がなくなってしまうからです。そして少ないながらも発現してしまったHLAに対してCTLが反応して、さらにサイトカインとしてIFN-γ、IL-2、TNF-βとか産生してしまったりとか・・・大変です。ただ、これは遮断抗体があれば改善されるわけで、母体に夫のリンパ球を注射して、混合リンパ球反応的に、夫リンパ球(HLA)に対する抗体を母体で産生させてやればいいということになります。ってーと、近親的な妊娠が改善されてしまう・・・社会的にまずい気もしますがねぇ。
ちなみに生殖免疫とは関係ないですが、このHLAの一致っていうのは面白い考え方がなされていて、フェロモンにも関与しているとの話があります。男性、女性としての2種の分類によるフェロモンでは選択的に影響がありませんしね。つまりメンドイので結論をいうと、”HLA抗原が似ていない人のフェロモンに誘引される”ってことです。つまり、生物(ヒトも)が近親的な関係を防ぐために、知らず知らずのうちにHLA抗原の全く違う異性に惚れるという説です。しかし、この説によれば俺(日本人)は全く血縁関係のないアフリカ女性のフェロモンに誘われて惚れるんですかね?日本女性の方が好きなんですが。
まーヒトの場合はこういった生存、特に種の生存といった意味での生殖はないですから、好き、嫌いはフェロモンだけじゃどうしようもないと思いますが。しかし、面白い話はこれからで、なんと妊娠した女性は、今度はHLAの似たフェロモン(香り)に誘われるようになるというのです。つまり、いったん生殖し、成功して妊娠したら今度は守ってもらわねばいけない。そこで一番信頼できるのは父親や兄弟の男達だと。たまったもんじゃないですね。うん。まぁこういう説もあるという話ですが。
流産の話でしたが、もちろんHLA以外に中期流産や死産の場合抗燐脂質自己抗体が胎児血管内皮細胞に作用し、PGI2抑制、TXA亢進により血栓形成によるものなどがあるそうです。ただ、これはアスピリンによる抗凝固作用を利用して治るそうですが。アスピリンって色々なところで出てくるなー確かに授業で先生が言ったように重要かも。
まぁこういった感じで生殖免疫があるわけですが、もちろんまだまだ不妊に関して抗精子抗体(不動化抗体)や抗卵透明帯抗体などによるものや、母体自己免疫疾患罹患の場合、自己抗体の児への移行などなど・・・たくさんあります。

最後に一番有名な新生児溶血性黄疸について。
ヒトの血液型には分かりやすいところでABO式血液型があります。しかしこれ以外にRh型(ヒトD因子由来)の+、-型があります。ABO式血液型はおいといて、Rh型は新生児に対して問題になる場合があります。つまり、Rh-の女性とRh+の男性による妊娠の場合、一回目(初回)妊娠時には問題はありませんが、その初回出産時に胎児の血液が母体に一部入り、母体の中で抗D抗体が産生されます。これが、2回目の妊娠の時に胎児に移行し、赤血球に結合し、溶血し、赤血球中のビリルビンが放出され、それによって体が黄色くなります。高度に感作し、重症の場合、胎児浮腫などになります。ちなみに、胎児に移行する抗体はIgGのみで、ABO式血液型の抗A抗体、抗B抗体はIgMのため、例え母親と子供のABO式血液型が異なっていても問題にはなりません。この病気(疾患)は初回出産時に母体に抗D抗体を注射して、母体の中でD因子に対してT細胞が感作する前に外部から抗体を移入して除去することで解決します。ちなみにIgGの半減期は約3週間なので、母体から胎児期に伝わったIgGは一ヶ月ほど持続し、その後児の自己産生抗体によって替えられるわけですが、その移行期(過渡期)に特にまだ児の抗体産生能が上昇していない3ヶ月ごろにγ-グロブリン画分の濃度が少なくなる生理的γ-グロブリン血症が見られます。

あー明日は鎌倉の花火大会を友人の家で・・・見るのか?外に観にいくのか?まぁそんなスケジュール。生殖免疫にはそこまで興味惹かれなかったなぁ・・・

ついでに・・・防衛大学だったかな?か何かのHP見てたんだけど、俺、体重足りなくて自衛官にはなれないようですw
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論文(?)感想第2弾
・・・と思って、

「癌免疫療法の開発:メラノーマ研究からのレッスン」
慶應義塾大学医学部 河上 裕 先生
日本臨床免疫学学会誌 vol.27 no.3 p.87~99

を読んでみたけど、勉強不足でやや理解程度が低い
ていうか論文じゃあないんだけどこういうのなんていうのかね?

まぁそういうわけで、腫瘍免疫についての話でも簡単に書き綴ろうかなと思ってます。夏休み暇だな。勉強してなきゃ来年危ないし、不安だし、それ自体は好きだから特に問題はないんだけど、なんか物足りない。今欲しいものは、物でもお金でも彼女でもなく、共通の目標や興味を持って勉学に励んで研究を行える友人。うん。とーぶん無理だわな。
で、今日たまたま先輩で、もう早々と就職した会社を辞めてしまった人がいるという話がまいこんできました。嗚呼、無常なり・・・こんなご時世退職してしまってどうしようというんでしょうか。やりたいことがあるにせよ、もっと人生に計画性を持たないと。と、思いつつ、今までの自分の人生振り返って、そうなりそうな自分自身に不安になってますが。
ま、その話はおいといて、腫瘍免疫について。基本の免疫機構について説明はしないけど、生体では常に腫瘍化した細胞を見つけ、除去する免疫機構が働いていて、それを免疫学的監視機構っていいます。それによって、腫瘍自体がそこまで頻発に出現しない、また、稀ですが腫瘍の自然退縮を引き起こします。まぁ、腫瘍化した細胞が正常の”自己self”細胞とは異なるので、”非自己not-self”と認識して除去することを考えれば当然のわけですが、外来抗原と違ってもともとは自己の細胞であるため、免疫学的に除去機構が働くためには自己でなく、非自己と認識するための抗原が必要ですね。そういった腫瘍の抗原を腫瘍関連抗原(tumor associated antigen TAA)というんですが、これは広く腫瘍細胞に発現し、腫瘍細胞として特異性の高いものの総称で、そのうち腫瘍細胞にのみ発現している抗原を腫瘍特異抗原というわけです。TAAは全て腫瘍特異抗原じゃあないのかといわれると、実際はそうではないらしいです。当たり前ですけど、腫瘍細胞は個々の遺伝子制御の破綻や細胞周期の異常によるところもあり、組織特異的抗原以外に全く関係ない抗原を発したり(例えば肺癌で、もともとは肺の細胞なのに肝臓の抗原を表出するなど。こんな例えがあるかどうか知りませんがね)、胎児期にしか出さないα-fetoproteinの再出現やHSP(ヒートショック蛋白)、アロタイプ抗原の表出、またまた、細胞膜の糖タンパクの異常修飾などなど・・・有名なのではMAGEといって正常なら精巣にしか現れない抗原で、様々な腫瘍細胞に発現するものなどがあります。
で、こういったTAAはどうやって同定するかというと、代表的な方法でSEREXという方法があり、腫瘍細胞中のmRNAを抽出しcDNAにし、大腸菌などでトランフェクションさせ、その発現蛋白から患者血清IgGが反応するのを選び出すという手法です。一回やってみたいです。勿論ヒトじゃなくてマウスでですが。
TAAがあるということで、免疫学的監視機構が成り立つわけですが、すごーく簡単に免疫機構をまとめてしまうと、腫瘍出現→周辺組織の炎症→NK,NKT,γδT細胞、Mφ、DCなどの集積による免疫。細胞破壊としては補体はTAAの密度が小さいため溶菌というよりオプソニン効果を、Mφも貪食というよりサイトカインなので、どちらかというとCD8+細胞、NK細胞が主役となるサイトトキシン(パーフォリン、グランザイム)やFasL、DCによるTRAILのアポトーシス誘導で破壊します。とりあえず始めは。で、これらのMφやNKTによってIFN-γがだされることで血管新生の抑制(腫瘍も大きくなると内部に血管がないと栄養補給老廃物排除ができない)、ケモカイン産生、Mφ、DCの活性化を引き起こし、活性化したDC(Mφも?)が腫瘍細胞を取り込みMHCに抗原をつめてリンパ節にいき、T細胞(CD4+、CD8+T細胞)の活性化を引き起こし、上記したような障害作用を示す・・・ってな感じらしいです。個々の細胞種の働きは色々だけど、いちいち書かない。けど、最近色々なところでみかけるTNF(tumor necrosis factor)-αは腫瘍を直接傷害する以外に局所で血管内皮細胞に作用し、血栓を形成させることで腫瘍を壊死させる作用があるそうな。血管ってことならIFN-γの血管新生抑制と効果としては似てるのかな。血栓って確か血小板が血管内皮の傷害に対して、樹状的形態に変化して集合してできる塊だった気がするけど。薬理学の授業のPGの作用のところでやった記憶が・・・アスピリン製剤投与によるシクロオキシゲナーゼ阻害によるアラキドン酸カスケードの一方を阻害してPG生成阻害することによる血小板凝集作用の抑制(出血傾向)って話で。血小板凝集阻害のPGI2を放出してるのは血管内皮細胞で、血小板凝集因子TXAを放出してるのは血小板自体だったと思うから、血栓形成ってーのはアスピリンみたいな非特異的な薬物じゃなくて血管内皮特異的シグナルによるPGI2(生成)阻害作用から来るのかな。あ、TNF-αの血栓形成方法の推論ってことで。
まーこんな感じで免疫学的監視機構が働いているんだけど、俺もここら辺まではなんとなーくは勉強してたんだけど、じゃーなんで癌になるのさ?って話になるわけじゃないですか。実は腫瘍にはこういった免疫機構からの回避というものがあって、その色々な方法には驚かされます・・・きっと。
たくさんあるし、細かい話ものあるから書けそうなのだけ書きます。とりあえず、免疫やってる人はわかると思うけど、Mφ、NK細胞などの一部の細胞種を除いたら免疫系は特異的に抗原を除去しなければならない。ってことで始めにTAAの話とか書いたんだけど。でも、そのTAAを被膜物質で覆っちゃうことがあるらしい。これでは腫瘍を認識できませーん。他に抗体がTAAに結合したらTAAを細胞内に隠す(抗原モジュレーション)とか、MHC自体の発現量を低下させたりしちゃうらしい。で、TAAを発現してるのはやられちゃうとしたら、TAAを発現していない腫瘍細胞だけが生き残って増殖していくらしいんですが、自然に癌が治る人、全く治らない人の違いってのはこういうことに起因しているのかもしれないですね。他に面白いのはTAA自体を放出してTCRと結合させて、腫瘍を認識できなくさせたりしてるみたい。
中でも最高なのは腫瘍細胞がFasLを発現し、また放出してリンパ球のアポトーシス誘導をするというもの。また、腫瘍細胞自身がアポトーシスシグナルの阻害で傷害に強くなったりTGF-βやPGE2による免疫抑制を行うことがあるそうです。この腫瘍細胞のなんと強いこと・・・腫瘍細胞を破壊しようとする免疫機構から逃れるだけではなく、逆に攻撃を仕掛けてくるそうな。まじでびっくりした!今までの腫瘍細胞の認識が大きく変わりました。異常自己細胞というより最強の外来病原微生物のごとく体を破壊していますよ、こいつら。
今のところ種種の免疫療法が開発され、効果をあげているものもありますが、根本的な免疫治療は”腫瘍抗原はない。あっても隠される。”という点の改善方法がないと難しい気がします。免疫療法としては、免疫系自体の機能を高める、リンパ球のin vitroでの人工的活性化、モノクローナル抗体など抗体を利用したもの(ミサイル療法など)、サイトカインやトランスフェクション法などがあります。腫瘍抗原のことを考えるとトランスフェクション法で強制的(人工的)に腫瘍細胞に特異的産物(抗原、サイトカイン)を産生させる方法が有望な気がしますが、詳しい方法を知らないのでなんとも・・・
一般的な腫瘍(癌)というか、上皮癌・黒色色素皮膚癌(メラノーマ)についてはすごい研究が詳しくされてるそうな。
腫瘍免疫は今とってもやりたい科学分野だけど、腫瘍ってすごい色々な方面からの研究が盛んで、絶対に免疫とか、一方からだけの視点じゃあ解決できないものだと思う。ただ、こうやって勉強することで免疫学の視点から見た腫瘍については分かる。もし、腫瘍免疫やるんだったら生理活性物質も学んで、抗腫瘍薬の機能とか調べていきたいな。うん。
もし研究するとしたら・・・TNF-αの作用機構とか、これを利用したものとかやりたいかな。腫瘍免疫をやっただけで、詳しいサイトカイン作用機構はまだやってないからなんともいえんけど。

ってゆーか、こんな俺の一人言だけど、これ読んで感想があればコメントください。いたらびっくり。
暇なので、論文というか論文とはいわないかも知れないけど
そういうのを読んで、一報ずつ感想みたいなのあげていこうかなと思います
先に・・・興味ない人はつまらないかもしれない
でも色んな学問知識をつけたい、知りたい人にはいいかもしれない

で、今日読んでいたのは東京医科歯科大学の高柳先生の
「骨免疫学の遺伝子チップ応用」
日本臨床免疫学学会誌vol.28 No.2 p.79~85

(というかこういうのはネットで書き綴っていいものなのかよく分からない
まぁ無知な大学生の感想や批評でしかないからいいと思うけど、もし、まずかったらそのうち消します)

で、gene chipはとりあえずおいといて、骨形成と免疫系の関連について今まで考えたことなかったけど、骨って基本、骨芽細胞osteoplast(op)が骨を形成して破骨細胞osteoclast(oc)が古い骨を壊していって約3年ですっかり入れ替わる・・・だったような気がします。とりあえず、これをリモデリングといいます。
入れ換わる期間の長さが自信ないけど
ともかくも、こういった破骨細胞は免疫系でいうところのMφ(マクロファージ)で、実際ocはmonocyte(単球)/Mφから分化してくるもので、RANKL、M-CSF、(免疫グロブリン様受容体群)を必須とするそうです。もちろんM-CSFは造血幹細胞からGM-CSFで分化してきた顆粒球、Mφ前駆体を単球に分化させるサイトカインで、単球は組織に入ることで特定のMφになります。うん。で、今こういった関係から免疫学と骨学の融合みたいなのがあるらしいです。具体的にはこの破骨細胞の分化のようにサイトカイン、転写因子、膜受容体などの共有や制御形態の共有といった形で、そのため、免疫応答の異常や自己免疫疾患では骨代謝に影響がでることが知られているそう。
じゃー一体それが何の役に立つのさ?と言われると、医者じゃないから多くの病気は分からないけど、少なくとも関節リウマチの治療の新しい方法になる可能性が高い。他には大理石骨病の治療にも焼く立つそうな。
関節リウマチって自己免疫疾患の一つで、GellとCoombsのアレルギータイプの分類方式でいうならⅣ型のT細胞による自己障害。またはⅢ型。Ⅲ型は免疫複合体の沈着による障害が原因なんだけど、この分類方法は古いものだからかぶることが多いみたい。基本的にはリウマチは自己IgGのFcに対するIgMが産生されて沈着するんだけど、それ以上に関節の滑膜に特定の抗原に対するTh1細胞による障害が炎症や軟骨、骨の破壊が生じることによる病気なんですよ。Th1細胞とocとの直接の関係は知らないけど、炎症性T細胞であるTh1細胞はIFN-γとかでMφを活性化する働きをもつから、そういった意味でocを活性化してしまうのかもね。ともかくも、ocを制御することは抗リウマチ薬の開発になるってのはこういうことなんね。もちろんこのリウマチの場合の制御ってのはoc抑制って意味ですが。
逆にocがあまりに不活性、抑制されてると大理石骨病になるようです。遺伝的だと思うけど、そこら辺は詳しく知らない。骨がopとocによって日々作りかえられ、なんていうのかな、平衡を保って骨形成をしてるって上で書いたけど、ocが抑制されたら骨が作られまくるわけ。その上古くなった骨を除去しない。どう問題になるかってーと、まず、骨ってもともと中はスカスカで、そこに骨髄が入って造血してるんですよ。力学的に上手くいえないけど、骨の内部の空洞を埋めてカチコチにしたら、やっぱし強度も下がるから骨折もしやすくなる。造血に関しては脾臓にその機能が移るらしいからなんとかなるらしいんだけど。他にも骨は軟骨が少しずつ骨化して成長していくけど、これもうまくいかないらしくて体が小さいまま。加えて単に体の成長だけじゃなくて、例えば眼球の視神経とかも肥大した骨によって圧迫されて視力低下(というか失明かな)とかも引き起こすことがあるらしいです。
ここら辺、ホント不確かな知識で書いているので興味のある方はしっかり自分で調べた方がよいかもね。
まぁ、こんな感じでocと免疫が注目されてるわけなんだけど、そのブーム(?)が起こったのは約7年前ですかね。大理石骨病のモデルマウス系統の確立で、このocと分化の機構を研究者が研究しやすくなったからだそうな。そのモデル系統の遺伝子欠損部がどこだかさぱーり知らないけど、例えばM-CSFの投与で破骨細胞が出現したりなどね、いっぱい調べられたらしいけど、まぁそれももう昔の話。現在の免疫学研究の主流はシグナル伝達系の解明。ってな印象をもってるのは俺だけですかね?どこの医学部の免疫学研究室(講座)の研究見ても細胞応答ばっかりだったからな~。
というわけで、やっと本題、この研究の内容なんだけど、始めに書いたように著作権(?)とかあるような気がするから手短に。
破骨細胞の分化について。話を単純化するとRANKLという破骨細胞分化因子がopなどから出され、それをpoc(破骨細胞前駆体)がRANKで受容することで、TRAF6が会合し活性化。ついでに転写因子複合体AP-1のサブユニットであるc-Fosを誘導。TRAF6はNF-κB、JNKなどを活性化。NF-κBはNFATc1を、JNKはAP-1を活性化する。そしてNFATc1とAP-1は会合(しないかも)協調して破骨細胞分化遺伝子を発現させる転写因子となる。また、一方、Ig様R(レセプター)はDAP12やFcRγと会合しカルシウムシグナルを活性化(おそらくPL-C3=ホスホリパーゼC3からのアラキドン酸カスケードに基づく経路で小胞体から細胞内へのCa分泌だと思う)し、Ca増加によってカルシニューリンが活性化。カルシニューリンはNFATc1を活性化して協調する。らしいけど、このカルシウム系は必須らしくて同じくNFATc1を活性化するNF-κBだけじゃ遺伝子発現は起こらないそうな。分かりにくければ、書いてみるとわかるかも。まぁ書くより、適当にネットで探す方が早いかもしれないけど。主に遺伝子チップは遺伝子発現の程度を比較するために用いてたみたい。それ以外って遺伝子チップてどうやって用いるんだろね。こういう話は良く知らないや。
ともかくも、このNFATc1ってのがミソで、リウマチ患者ではやっぱり発現量が多いんだってさ。しかも、今まで作用機構が不明だった抗リウマチ薬はNFATc1活性化に関わる経路の障害によることが判明したんだってさ。創薬やりたい人周りに多いけど、こういった方面から進むのもいいんじゃないかなぁ。
まだ、作られていないと思うけど、このRANKL、RANK~NFATc1の特異的亢進薬で大理石骨病は治療できるんじゃないかなぁ?もちろんM-CSFも必要だと思うけど。もししっかり調べて、どの部分の異常かがはっきり分かれば治療の道もあると思う。でも確か大理石骨病は10万人に1人ぐらいしか発症していないんだっけかな?ま、人数は問題じゃないか。
今回は骨免疫学ということで、破骨細胞の分化シグナルの研究論文を読んで面白いと思ったけど、それはやっぱり病気と生物(細胞)機構、それに治療を踏まえて考えられてるからなんだよね。
まー暇があって、面白い記事とかあったらまた感想とか書いて見たいと思いますー。
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